「リバウンド」はなぜ起きる？仕組みと失敗しないダイエットについて詳しく解説
多くの人がダイエットを行っていますが、ダイエット途中やダイエット成功後に体重が戻る現象のことを「リバウンド」と言います。
せっかくダイエットに多くの時間とお金を注ぎ込んでも、元に戻っては水の泡。むしろ体重がダイエット以前よりも増えることもあります。
リバウンドを繰り返すことによって、痩せにくくなってしまうとも言われています。
この記事では、リバウンドのメカニズムとその解決策について詳しく説明します。
リバウンドの５つのメカニズム
なぜ「リバウンド」が起きてしまうのか？
原因は一つではなく、複数の要素が絡み合って発生します。そのメカニズムについて、まとめました。
１．脂肪細胞の肥大化
ダイエットで過度な減量をした場合、一時的に脂肪細胞が委縮します。
しかし、ストレス等で爆発して栄養を大量摂取してしまうと、脂肪細胞は以前の状態よりもさらに大きく膨らんでしまい、多くの脂肪を溜め込んでしまいます。
リバウンドによって、ダイエット以前よりも体重が増えてしまう原因は脂肪細胞の肥大化によるものです。
２．ホメオスタシス
ホメオスタシスとは、「身体適応」「身体恒常性」という意味で、
身体の環境が変化しても一定の状態に保とうとする働きを意味します。
過度なダイエットを行うと、「飢餓状態で危険である」と脳が勘違いしてしまい、防衛本能によりホメオスタシス機能が働きます。
結果的に基礎代謝を低下させ、体重を減りにくくさせたり、摂取した栄養をより溜め込もうとして、体重を元に戻そうとします。
３．レプチン
レプチンは「満腹ホルモン」と呼ばれ、食事をすることで分泌され、脳に働きかけて満腹感を感じさせます。
しかし、急激なダイエットにより、体が「飢餓状態である」と勘違いし、レプチンの分泌量が急激に減少します。
その結果、満腹感が得られにくくなり、過食に繋がります。
４．筋肉の減少
最新の研究報告では、脂肪の減少のほかに「筋肉の減少」もリバウンドの要因であることが示唆されています。
筋肉の減少により、基礎代謝が大きく下がり、痩せにくくなります。
また、血糖値を下げるインスリンの効きが悪くなり、インスリンスパイクという急激な血糖値の低下を招きます。
急激に血糖値が下がると、血糖値を元に戻そうと甘いものを欲するようになります。
５．体重セットポイント説
体重におけるホメオスタシスのことです。
たとえ体重が大きかろうが低かろうが長い期間変動がないと、基準値としてしまいます。多少の変動があってもこの値から戻るようにできています。
ダイエットしたてというのは、まだ落とした体重がセットポイントされていないため、容易に戻りやすい状態ともいえます。
リバウンドしてしまう人の特徴
１．急激なダイエットを行う
急激にダイエットを行うと、脳を飢餓状態であると勘違いさせ、代謝低下を引き起こしたり、ホルモンバランスを崩したりします。
２．食べ過ぎたり我慢し過ぎたりと食事にムラがある
ある時は大量に食べたり、ある時は我慢しすぎたり等食事にムラがあると、適切な栄養摂取が把握できなく、血糖値も安定しません。
これは「ヨーヨーダイエット」とも呼ばれ、失敗するダイエットとして紹介されます。
３．睡眠不足
睡眠が不足すると、レプチンの働きが低下し、満腹を感じにくくなります。
睡眠不足による肥満リスクの増加は、研究で明らかにされています。
リバウンドしないダイエット法
リバウンドを防ぐためには、以下の5つのポイントを意識することが重要です。
１．余裕を持ってダイエットの計画を立てる
余裕を持った計画は、代謝低下を防ぎ、ストレスを溜めずに進めることができます。
最低３ヶ月間は、ダイエット期間をとるようにしましょう。
２．食事量を減らしすぎない
脳に飢餓状態と勘違いさせないようにし、代謝を高い状態に保つことができます。
筋肉の減少も防ぐことができます。
３．運動を習慣化する
継続的に運動を行うことで筋肉量が増え、基礎代謝が向上し、痩せやすい体質に変化していきます。
血糖値も安定することで、爆食を防ぐこともできます。
４．良く寝る
良く寝ることで、レプチン等ホルモンバランスが整い、満腹を感じやすくなります。
まとめ
リバウンドを防ぐためには、ダイエットを焦らず計画し、時間をかけてゆっくり取り組むことが重要です。
これらのポイントを意識して、健康的なダイエットを目指しましょう。
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