ダイエットしながら筋肉を増やすことは可能?ダイエットとバルクアップの取り組み方について解説
魅力的な体を作るには、
- できるだけ脂肪をそぎ落とす(除脂肪、ダイエット)
- 適切な場所に筋肉をつけていく(筋肥大、バルクアップ)
の二つのことが必要です。
この「ダイエット」と「バルクアップ」を、同時平行して行うべきか、それとも時期を決めて別々で行うべきかで悩まれている人も多いかと思います。
実際、ダイエット中はカロリー摂取を制限するため、筋肉に栄養が行きにくく、筋肉がつきづらいとも言われます。
しかし、ダイエット中でも取り組み方次第では筋肉を増やすことは可能です。
ただし、それにはいくつかの条件が必要になります。
今回は脂肪を減らすダイエットと筋肉を増やしていくバルクアップの考え方や取り組み方について、解説していきます。
体脂肪が落ちる仕組み
体脂肪は、
- エネルギーの貯蔵
- 関節の保護
- 体温の保持
といった役割が挙げられます。
摂取するカロリーよりも消費するカロリーが大きい「摂取カロリー<消費カロリー」の関係になったときに、
貯蔵している体脂肪が分解されて血中に放出され、エネルギーとして消費されます。
つまり体脂肪を落とすには、摂取カロリーよりも消費カロリーを低く保つことが重要です。
筋肉が増える仕組み
「筋肉が増える」という言葉には、
- 筋細胞が増加する(筋増殖)
- 筋細胞が肥大する(筋肥大)
の二つの意味が含まれています。
一つ目の「筋増殖」は、トレーニングし始めの時に主に引き起こされますが、ある程度「筋増殖」が進むと、すぐに限界を迎えます。つまり、筋増殖はトレーニングし始めの最初のボーナスタイムです。
一方で「筋肥大」は、トレーニングしている限り、ほぼ引き起こされ続ける長期的な生理学的反応です。
つまりトレーニングにおいて、こちらがメインの反応と言えるので、「筋肉を増やす」≒「筋肥大」と言っても過言ではないでしょう。
ここでは、筋肥大の仕組みについて解説します。
筋肥大の仕組み
筋肥大は、筋が刺激を受けたときに引き起こされます。
刺激には大きく、
- 機械的伸張
- 化学的ストレス
- 物理的損傷
の3種類があります。
本記事ではこの刺激の種類について、詳しい解説は避けますが、
重要なことは、
「対象とする筋線維に目一杯の刺激を注ぎ込む」
ということで、
刺激を受けた筋肉が体内にあるアミノ酸を取込み、筋を肥大させていきます。
取り込むためのアミノ酸、つまりはその元となるタンパク質が必要となります。
つまり、筋肥大に必要な要素は、
- 筋への刺激
- タンパク質などの栄養素
です。
どちらか一方でもダメです。
「どんなに沢山栄養を摂取しようが、筋肉が刺激されなかったら筋肉は増えない。」
「どんなに沢山トレーニングをしようが、栄養がなかったら筋肉が増えない。」
ということです。
そしてもう一つ。
「どんなに沢山トレーニングをしようが、筋が刺激されなかったら筋肉は増えない。」
とも言えます。
つまり、しっかりと筋肉を刺激できるトレーニングスキルも重要であるいうことです。
同時平行か別々か?
脂肪を落とすには「栄養摂取量の減少」が必要であり、筋肉を増やすには「栄養摂取量の増加」が必要であるので、一般的には、「減量期」「増量期」ときっちり分ける方が良いと言われています。
「減量期」にできるだけ筋肉を残しながら脂肪をそぎ落とし、
「増量期」で、一気に筋肉を増やす。
これを繰り返し行うことで、より筋肉が多く、脂肪が少ない身体に仕上がっていくというわけです。
しかし!全員がそうすべきではありません!
ダイエットしながら筋肉を増やすことが可能なタイプの方もいます。
同時平行が可能なタイプ
ダイエットとバルクアップの同時平行が可能なタイプは以下です。
- トレーニング初心者~中級者
- 食事コントロールができる方
- 代謝が低い方
それぞれのタイプについて、解説します。
1.トレーニング初心者~中級者
まだまだ筋肉を増やす伸びしろがあるため、少しの栄養摂取量でも筋肥大させることが可能です。
一方、上級者になると筋肉を増やす伸びしろが少なく、トレーニングスキルが高く充分に筋を刺激できているので、それ以上の刺激や反応を引き出すことが非常に難しいです。
初心者~中級者は、ダイエット中でも、トレーニングフォームの見直しやトレーニングプログラム変更によって、更に刺激を注ぎ込むことで肥大させることができます。
2.食事コントロールができる方
筋肥大に最も必要な栄養素は「タンパク質」でありますが、「糖質」も筋肥大において、重要な栄養素の一つとなります。
糖質は迅速なエネルギー源として使われるので、エネルギーとして使われるタンパク質の損耗を防いだり、
また糖質を摂取することで分泌されるインスリンというホルモンの働きで、グリコースやアミノ酸を筋細胞内に迅速に引き込みます。
それら「タンパク質」「糖質」を体脂肪として合成させず、かつ肥大に栄養を回させる絶妙な摂取量を毎日摂取することが重要です。
少なすぎても、多すぎても、上手くいきません。
なのでムラがなく、毎日食事コントロールができる方が向いていると言えます。
3.代謝が低い方
代謝が低い方は、そもそもの摂取カロリーが低かったり、適切な栄養摂取ができていません。
食べ過ぎで太ってしまっているわけではなく、むしろ食べなさすぎで代謝が低下し、太ってしまっています。
摂取カロリーが足りていないことから、筋肉もエネルギー源として回され、分解されます。
代謝が低い方は、筋量も少ないです。
そんな代謝が低い方が食事改善を行うと、代謝が上がって脂肪が落ち、また筋量も回復してきます。(もちろんトレーニングとセットですが)
さいごに
いかがでしたか?
つまり言いたかったことは、ほとんどの方はダイエット中でも、挙上重量を伸ばしたり、筋肥大を引き起こすことは可能です。(笑)
「そんなのムリだ!」と言う人は、真のボディメイク上級者かトレーニングスキルや栄養摂取スキルがまだまだ低いかのどちらかです。
適切なトレーニングフォームで、適切な栄養摂取をしていれば、ほとんどの方は成長します。
ぜひ、今一度ご自身のトレーニングフォームやプログラム、食事プログラムを見直してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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