#002 その尻トレ、間違っているかもしれません

「お尻を鍛えて、ヒップアップしたい!」
女性の中で最も気になる部位の一つであるお尻。

ネットでも多くの尻トレをレクチャーする動画で溢れていますが、間違っている情報も多く散見されます。

今回は代表的なお尻のトレーニング3種目を解剖学的な作用や機能をお伝えしつつ、より効果的なエクササイズフォームについて解説致します。

大殿筋の機能

大殿筋
  • 起始部:腸骨後殿筋線、仙骨下部後面、尾骨など
  • 停止部:殿筋粗面、腸脛靭帯上部線維
  • 機能:股関節の伸展、外旋、外転(上部線維)、内転(下部線維)、骨盤の後傾

大殿筋の機能をしっかり把握することで、殿筋の上側または下側と分けて鍛えることも可能となります。

例えば、股関節外転位で殿筋を使う動きがあれば大殿筋上部線維が刺激されますし、内転位であれば大殿筋下部線維が刺激されます。

このように大殿筋の機能を把握したうえでエクササイズを行うことで、よりキレイなお尻を作ることができます。

では実際にどのようなフォームになるのか?

以下、「クラムシェル」「ヒップリフト」「ブルガリアンスクワット」をご紹介します。

クラムシェル

A.スタート姿勢
1.横向きに寝て、足が頭、お尻と並ぶように膝を曲げる。バンドは膝上に巻く。
2.腰を少し丸めて、骨盤を軽度後傾させておく。

B.動作
1.内モモを正面に向けるように股関節を開いていく。
※バンドを引っ張る意識だと尻ではなく外モモが参加してしまう
2.開ききる際に恥骨を前に出して骨盤を後傾させる。お尻を最大限収縮させる。

C.ポイント
・股関節を深く曲げると尻上部に入り、股関節を伸ばすと尻下部に入る
・外モモが入ってしまう人は開ききった状態で止めてみて、尻の収縮を感じる。

「外旋の動きを学習するのに最適なエクササイズです。「収縮位で負荷が最もかかる”コントラクト”といわれる種目に分類されますので、恥骨を前に出すようにして骨盤後傾を促し、大殿筋を最大限収縮させましょう。」

ヒップリフト

A.スタート姿勢
1.仰向けに寝て、スネが地面に対して垂直になるように膝を曲げる

2.肩をできるだけ下げておく(骨盤が後傾しやすくなる

3.つま先はやや外に向けておく

B.動作
1.恥骨を自分の顔の方に向けるように骨盤を後傾させる

2.お尻を上げていき、尻の収縮を感じる

C.ポイント
・膝上にバンドを巻くことで、よりお尻の収縮を促すことができる
・スネを真下に刺すイメージで押すとお尻が入りやすい

「骨盤を後傾させ、股関節を外旋させた状態での伸展を行い、最大限に大殿筋を短縮させましょう。より骨盤後傾を促すために顎を締めておきましょう。腰椎の屈曲が促されます。」

ブルガリアンスクワット

A.スタート姿勢
1.ベンチやイスよりも一歩前に立つ。

2.後ろに足をフックする。この時、足首は内側に入れておく。

3.前膝を軽く曲げておく。

4.身体を軽く前傾させ、殿筋に負荷を感じる。

B.動作
1.お尻を斜め後方に引くように、股関節を曲げいく

2.股関節の前側に詰まり、もしくはお尻にストレッチを感じるところまでしゃがんでいく

3.前脚のスネを差し込むように立ち上がっていく

C.ポイント
・前モモに入りやすい方は、身体を前傾させることでお尻に入りやすくなる(大腿骨が寛骨臼へと押し込まれる)
・スネを地面に刺すイメージで押すとお尻が入りやすい

「ブルガリアンストレッチは大殿筋にストレッチをかけることが重要です。内転筋や腸腰筋を活動させて大腿骨頭を寛骨臼へしっかり入れ込み、大殿筋を伸張させることで最大限に刺激をいれることができます。臀部の柔軟性が低い、股関節可動性に制限がある方は身体を前傾さえて行うと良いでしょう。バッチバチにお尻に刺激が入ります。」

最後に

いかがでしたでしょうか?

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